相手を思いやる気持ち

尊敬語・謙譲語・丁寧語を正しく使おう

尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い分け

意外と忘れがちなのが、敬語の使い分けです。仕事においては、特に正しい言葉を使いたいところです。敬意を表する言葉には尊敬語・謙譲語・丁寧語がありますが、これらは状況に応じて正しく使わなくてはいけません。使い方を誤ってしまうと、誤解を招いたり、相手を不快にさせたりすることがあるからです。

尊敬語は、目上の方を敬い、相手を立てる表現方法です。「○○様がおっしゃったとおり~」など、クライアントや外部の方、社長や上司など、目上の他人に対して使います。

謙譲語は、へりくだって相手に譲る場面で使う敬語であり、相手を立てるために使うのではなく、謙遜することで敬意を表す方法です。自分自身や家族に対してはもちろん、「○○(上司)は席を外しております」など、外部に対して社内の人間を示すときにも使います。

丁寧語は、目上・目下に関係なく、誰に対しても使える敬語です。「お」「ご」をつけたり語尾に「です」「ます」を付けたりすることで、より丁寧な言い回しにする際に使います。

間違えやすい敬語と言い換え表現

すみません

「申し訳ございません」「申し訳ありません」と言い換えます。

「すみません」も丁寧語ではありますが、カジュアルな印象を与えてしまうので、謝罪・お詫びをする際にはより丁寧な印象を与えられる言葉を選びましょう。

とんでもございません

「とんでもないことでございます」「とんでもないことです」「恐れ入ります」と言い換えます。

「とんでもない」という言葉は、これだけで一つの単語なので、”ない”を省略せず、「とんでもないことでございます」というほうがより正しい敬語です。しかし、これだと丁寧過ぎて使いにくいという場合は、「とんでもないことです」「恐れ入ります」という表現を用います。

参考になりました

「勉強になりました」と言い換えます。

参考という言葉は、他人の方法・意見を自分の考えの足しにすることです。やや自分本位過ぎると受け取られる可能性があるので、教えていただいた相手へ敬意をもって感謝を伝えるためにも、「勉強になりました」という表現を使った方が無難です。

○○部長はお休みをいただいております

「○○はお休みを取っております」と言い換えます。

外部の方とお話をする際には、社内の人間は身内と捉えます。そのため、普段の癖で「お休みをいただいております」と伝えるのではなく、尊敬語を使わずに「お休みをとっております」と自社をへりくだる表現をするのが正しい使い方となります。