毛細血管

生活習慣の乱れでも発生するゴースト血管

ゴースト血管とは

体中、至るところに張り巡らされた毛細血管。長さは地球2周半分(約10万km)とも言われ、全身の血管の95%にあたります。
毛細血管は、体中の細胞に栄養や酸素を運びながら、一方で老廃物を回収するなど重要な役割を担っています。
毛細血管自体も血液が流れ続けることで、健康な状態を保っているのです。
しかし、血管は年齢とともに減っていき、細くなります。そうなると血液が流れにくくなり、栄養素や老廃物が血管から漏れて炎症が怒ることも。
細くなった血管は使われなくなり、最後には無くなってしまいます。このように血液が流れなくなってしまった血管をゴースト血管といいます。

ゴースト血管の原因とは

加齢が主な原因だと考えられていますが、最近は20代、30代と年齢に関係なくゴースト血管のある人が増えています。
それは睡眠不足や食生活の乱れによる生活習慣が大きく影響しています。
傷ついた毛細血管は、睡眠中に修復されますが、睡眠不足だと傷ついた毛細血管は十分に修復されません。また、糖分の過剰摂取も血管に負担を与えます。
糖を過剰摂取した際、体内で生成される成分が、血管の細胞を傷つけてしまい、栄養素や老廃物の漏れを加速させることがわかっています。

ゴースト血管の予防方法

ゴースト血管の予防方法は十分な睡眠、食生活の改善、適度な運動です。
ゴースト血管は加齢や生活習慣によってなるものですが、弱った毛細血管を再生させるには血流が重要です。

血管の接着剤「Tie2」

毛細血管は外側が壁細胞、内側が内皮細胞の2層になっています。毛細血管の老化はこの2層の間にすき間ができたい状態です。
そのすき間に細胞に運び出されるはずだった栄養素が血管外に漏れてしまいます。
このすき間を密着させる接着剤の役割を担うのがTie2です。Tie2を活性させることで、若々しい血管を保つことができます。
Tie2自体は単体で働くことはできません。壁細胞から分泌されるアンジオポエチン・1という物質で活性化され、接着剤の機能を保ちます。
しかし、アンジオポエチン・1は加齢とともに分泌量が減少し増やせません。そこでアンジオポエチン・1と同じ働きをする植物エキスがあります。
代表的な植物エキスはシナモンやルイボスがあり、手軽に摂る方法としてシナモンティーやルイボスティーがおすすめです。

血流をよくする運動

血流をよくするのにおすすめなのが有酸素運動です。体に酸素を取り入れることで、血流を高め、血流を柔らかくする効果がある一酸化窒素の放出を促します。
もう一つが第二の心臓といわれるふくらはぎを鍛えることです。ふくらはぎは血液を心臓に押し戻す機能があるため、ふくらはぎを鍛えることで足にたまった血液を送り返しやすくなります。