塩

塩分の摂りすぎには要注意!

1日の食塩摂取量の目標を知っていますか?
男性は7.5g未満、女性は6.5グラム未満です。この数字は厚生労働省が設定したものですが、世界保健機関(WHO)は、成人一日の塩分摂取量の目安を5グラム未満としています。
具体的な塩分摂取量は個人の健康状態や活動レベルによって異なりますが、一般的には、食事や加工食品、調味料などから摂取する塩分を把握し、意識的に制限したいところです。

塩分が多い日本の食事

私たちが日ごろから食べている和食は無形文化遺産にも登録されており、世界的にもヘルシーで健康的なイメージを持たれています。
一方で味噌やしょう油などを使った料理が多く、塩分が非常に高い料理が多いのも特徴です。
また、ライフスタイルの変化によってファストフードや加工食品などを利用する人が多く、塩分は多く摂取しがちです。
日本人の食塩摂取量は平成30年の調査によると10.1gとなっています。直近の傾向を見ると減少傾向にありますが、まだまだ目標に届いていません。

どうして減塩が必要なのか

過剰な食塩摂取が高血圧の原因になるといわれています。
高血圧が原因で引き起こされる疾患として心臓病や脳卒中などです。他にも腎結石や骨粗しょう症、胃がんなどのリスクとなります。

高血圧

塩分を摂りすぎて血液中のナトリウム濃度が上昇した場合、身体は水分を蓄えることでナトリウム濃度を下げようとします。
そのため体内の水分が増えて血液量が増加し、血管にかかる圧力が高くなってしまうのです。
高血圧は心血管疾患や脳卒中などの重大な健康問題と関連しています。

心血管疾患

高塩分の食事は、動脈硬化や冠動脈疾患などの心血管疾患の発症リスクを増加させる可能性があります。
高血圧のほか、血管の損傷や心臓の負担増加などが関与しています。

腎臓疾患

高血圧によって腎臓の健康にも影響を及ぼす可能性があります。
過剰な塩分摂取により、腎臓が余分な水分と塩分を排泄する負担が増えるためです。腎臓機能の低下や慢性腎臓病のリスクが高まります。

減塩のポイント

日本の食事は塩分が過剰になりやすいため、普段から意識して減塩に取り組みましょう。

自炊する

自炊することで、塩分の量を自分でコントロールできます。調味料を使う際は、目分量ではなく計量スプーンで量って使うとよいでしょう。
調味料の量を正確に量ることで、塩分量の把握に役立ちます。
また、塩分を含まない酢や香辛料(スパイス)を活用することもおすすめです。酸味や辛みを加えることで、いつもと違った味わいが楽しめます。
さらに汁物や煮物などでは出汁をしっかり使うことで塩分を抑えられるでしょう。

加工食品を控える

漬物や練り物、ハムやソーセージなどの加工食品を控えることも減塩に有効です。
加工食品には保存性やおいしさを保つため、塩分が多く含まれています。手軽に使えますが、減塩のために偏らないようにすることも大切です。

塩分摂取量を抑えたバランスの取れた食事を心がけることが重要です。
個々の好みや健康状態に合わせて適切な代替調味料を選び、バランスの取れた食事を心がけましょう。